上田 晃三 〈 うえだ こうぞう 〉

 

上田晃三様

早稲田大学  政治経済学術院 教授

1997年理学部物理学科卒業・1999年大学院物理学専攻修士課程修了

重力波の検出、空間の等方性の検証(坪野研究室、現 安東研究室)

 


物理学科・専攻を選んだ理由

物の理(ことわり)を探求してみたかったからです。どの分野にも(たとえば理論も実験も、素粒子も宇宙も物性にも)知的好奇心が駆り立てられましたが、その中で、重力波はいまだ直接検出がされていないという点で、壮大な夢を感じ、坪野研究室に入りました。坪野研究室の先輩方は極めて優秀で、正直、これほど優秀な方々に一度にたくさんお会いしたことは、その後ありませんでした。

 

キャリア形成の際に物理学的考え方、手法などが役立った点

就職の際には、これまでと全く違うことにチャレンジしようと金融関係を希望し、1999年に日本銀行に就職しました。その後、英国オックスフォードでの留学(経済学の博士号を取得)を経て、2013年、早稲田大学で教鞭をとることになりました。  経済学は、ヒト・モノ・カネの理(ことわり)を探求するという点で、その目的が物理学に類似していると感じています。特に、シンプルなモデルで多くのことを説明したいという願望が共通しているほか、分析手法も数学を基礎としている点で、親和性は高いと感じています。

 

学部・専攻在籍時の同級生同士や教員との交流の場について、思い出など

坪野研究室では、本当に数多くのことを学ばせていただきました。特に教科書的な理論物理学だけでなく、その知識を活かすための実学を多く学びました。

在校生に対するメッセージ


月並みかもしれませんが、はじめに基礎講義科目の内容をしっかりと理解すること、つぎに研究室などで、ある分野の理解を深めることが大切です。こうしたことの積み重ねは、応用性が高く、日本銀行での業務や経済学の研究を遂行するうえで、大いに役に立ってくれました。

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