駒場で履修すべき科目
駒場で履修すべき科目
【平成27年度以降入学者】
1. 要求科目 次の科目を第3学期終了までに修得すること。
- 基礎科目(基礎実験)「基礎実験I、基礎実験II、基礎実験III」(計3単位)または 「基礎物理学実験・基礎化学実験、基礎生命科学実験」(計3単位)
- 基礎科目(数理科学)「数理科学基礎、微分積分学、線型代数学、微分積分学演習、線型代数学演習」(計10単位)
- 基礎科目(物質科学)「力学、電磁気学、熱力学または化学熱力学、構造化学、物性化学」(計10単位)
- 基礎科目(生命科学)「生命科学、生命科学Ⅰ、生命科学Ⅱ」から1科目(2単位または1単位)
2. 要望科目
物理学科としての要望科目は、総合科目E(物質・生命) 振動・波動論、総合科目F(アルゴリズム入門)である。
3. 上記科目について
将来物理学科に進学したときのために、あらかじめ理解を深めておくべき事柄について基礎科目と総合科目に分けて以下に述べる
A. 基礎科目
基礎科目の中で、物理学と密接に関係している以下のものについてはしっかり学んできてほしい。
- 基礎実験 物理学は経験科学であり、実際の物を自分の手で触り、その場で起きる現象を自ら経験することにより物理学の理解を深めていくことが必要である。とくに、高校で実験の経験が十分でなかった場合にはなおさらである。実験に際しては、教科書にしたがって決められた手順で作業をこなしていくのではなく、物に触れることによって物理現象と実験装置に対する好奇心を積極的に育ててほしい。
- 数理科学基礎・微積分学・線形代数・微積分学演習・線形代数演習
微積分学は物理学の全領域にとって大変重要である。また線形代数は、物理学の中で、量子力学と呼ばれる最も根底をなす理論の数学的な基礎を与える。数理科学基礎は高校で学ぶ数学からこれらの科目への橋渡しを行う。 講義と演習を通じて、基礎概念・計算方法ともに十分に習熟しておいてほしい。
- 物質科学 力学 古典力学を微分・積分などの数学的手法を用いて学ぶ。量子力学は古典力学を量子化して得られるものであり、古典力学を正しく理解し、使いこなせることは、より進んだ物理学を学ぶ上でも必要不可欠なことである。
- 物質科学 電磁気学 電磁気学は、電気、磁気を持った物質の運動を支配する原理を学ぶもので、原子や分子からなる物質を支配する力の原理でもある。
さらに、特殊相対性理論を学ぶ上での前提となる。 - 物質科学 熱力学 熱力学では多数の原子・分子の集団からなる物質の基本原理を考える。巨視的な見方で世界を見る基礎を学び、通常の物質における超伝導、超流動などの現象からビッグバン、超新星爆発のような大きな規模の現象、あるいは原子核同士の衝突のような極微の現象までを支配する基本法則を学ぶ。このような巨視的なふるまいと原子分子の微視的なふるまいを結びつけるのが、将来学ぶ統計力学なので、その前提として熱力学は勉強しておく必要がある。
この科目は物理学を目指すには必須の学問分野であるが、物理学科に進学した場合、この科目以外では講義で学ぶ機会はない。 - 外国語 物理学の研究論文を書いたり国際会議で研究発表をするときには英語が使われるので、しっかり身につけておいてほしい。
B. 総合科目 総合科目のうち、次の科目は物理学を学ぶ上で役に立つので是非勉強しておいてほしい。
- 総合科目E( 物質・生命 )振動・波動論 この科目では、物理系の周期的な運動という側面に注目した基礎を学ぶ。
波動関数を扱う量子力学の基礎となるので、是非とも履修しておいてほしい。
また、この科目で学ぶフーリエ変換・フーリエ級数は物理学のいろいろな局面に登場する重要な概念である。 - 総合科目F( 数理・情報 )アルゴリズム入門 物理学全般にわたって必要となる数学的基礎を学ぶ。後々大変役に立つ科目である。
本科目の目的は、アルゴリズムの基本概念や、アルゴリズムを作るための考え方を、プログラミングを通して習得することです。
その他、総合科目E( 物質・生命 )に、量子論、相対論、統計物理学などの選択科目があるが、これらについても各人の興味に応じて選択すると良い。
【平成26年度以前入学者】
1. 要求科目 次の科目を第3学期終了までに修得すること。
- 基礎科目(基礎実験)「基礎物理学実験、基礎化学実験」(計4単位)または 「基礎物理学・化学実験、基礎生命科学実験」(計4単位)
- 基礎科目(数理科学)「数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅰ演習、数学Ⅱ演習」(計12単位)
- 基礎科目(物質科学)「力学、電磁気学、熱力学または化学熱力学、構造化学、物性化学」(計10単位)
- 基礎科目(生命科学)「生命科学、生命科学Ⅰ、生命科学Ⅱ」から1科目(2単位)
2. 要望科目
物理学科としての要望科目は、総合科目E(物質・生命) 振動・波動論である。
3. 上記科目について
将来物理学科に進学したときのために、あらかじめ理解を深めておくべき事柄について基礎科目と総合科目に分けて以下に述べる。
A. 基礎科目
基礎科目の中で、物理学と密接に関係している以下のものについてはしっかり学んできてほしい。
- 基礎実験 物理学は経験科学であり、実際の物を自分の手で触り、その場で起きる現象を自ら経験することにより物理学の理解を深めていくことが必要である。とくに、高校で実験の経験が十分でなかった場合にはなおさらである。実験に際しては、教科書にしたがって決められた手順で作業をこなしていくのではなく、物に触れることによって物理現象と実験装置に対する好奇心を積極的に育ててほしい。
- 数理科学 数学I 数学の中で解析と呼ばれ、微分・積分に関する基礎である。物理学の全領域にとって大変重要で、基本概念・計算方法ともに十分に習熟しておく必要がある。
- 数理科学 数学II 数学の中で線形代数と呼ばれる分野に関することを主に学ぶ。物理学の中で、量子力学と呼ばれる最も根底をなす理論の数学的な基礎を与える科目である。
- 物質科学 力学 古典力学を微分・積分などの数学的手法を用いて学ぶ。量子力学は古典力学を量子化して得られるものであり、古典力学を正しく理解し、使いこなせることは、より進んだ物理学を学ぶ上でも必要不可欠なことである。
- 物質科学 電磁気学 電磁気学は、電気、磁気を持った物質の運動を支配する原理を学ぶもので、原子や分子からなる物質を支配する力の原理でもある。
さらに、特殊相対性理論を学ぶ上での前提となる。 - 物質科学 熱力学 熱力学では多数の原子・分子の集団からなる物質の基本原理を考える。巨視的な見方で世界を見る基礎を学び、通常の物質における超伝導、超流動などの現象からビッグバン、超新星爆発のような大きな規模の現象、あるいは原子核同士の衝突のような極微の現象までを支配する基本法則を学ぶ。このような巨視的なふるまいと原子分子の微視的なふるまいを結びつけるのが、将来学ぶ統計力学なので、その前提として熱力学は勉強しておく必要がある。
この科目は物理学を目指すには必須の学問分野であるが、物理学科に進学した場合、この科目以外では講義で学ぶ機会はない。 - 外国語 物理学の研究論文を書いたり国際会議で研究発表をするときには英語が使われるので、しっかり身につけておいてほしい。
B. 総合科目 総合科目のうち、次の科目は物理学を学ぶ上で役に立つので是非勉強しておいてほしい。
- 総合科目E( 物質・生命 )振動・波動論 この科目では、物理系の周期的な運動という側面に注目した基礎を学ぶ。
波動関数を扱う量子力学の基礎となるので、是非とも履修しておいてほしい。
また、この科目で学ぶフーリエ変換・フーリエ級数は物理学のいろいろな局面に登場する重要な概念である。 - 総合科目F( 数理・情報 )数理科学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ 物理学全般にわたって必要となる数学的基礎を学ぶ。後々大変役に立つ科目である。
その他、総合科目E( 物質・生命 )に、量子論、相対論、統計物理学などの選択科目があるが、これらについても各人の興味に応じて選択すると良い。