物理学教室 談話会(12月23日)

コロキウム・談話会 2025/11/25

講  演 者:野村 清英 氏
所  属:九州大学 理学研究院
タイトル:ボース・アインシュタイン凝縮とゆらぎ
日  時:2025年12月23日(火)13:00~14:30
場  所:理学部1号館206号室

【要旨】

ボース・アインシュタイン凝縮(Bose-Einstein Condensation,BEC)ではゆらぎが重要である。弱い相互作用がある BEC のゆらぎについてはかなり理解されている。一方、理想ボース気体のBEC の粒子数ゆらぎは巨視的に無視できず grand canonical catastrophe とよばれている。
理想ボース気体のBECでは、グランドカノニカルアンサンブルとカノニカルアンサンブルで粒子数ゆらぎの挙動は異なる。これは理論的な課題だけでなく、理想ボース気体に非常に近い実験系が見つかっている。
実は統計力学で相互作用のない場合にゆらぎが巨視的に無視できないのは、黒体放射で低振動数の極限でも知られていた。これらについて本講演で整理してみる。

 
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