物理学専攻 教員一覧(A4サブコース)

「*」の印がついている教員は、理学系研究科(修士課程)の大学院生を取りません。
「#」の印がついている教員は、理学系研究科(博士課程)の大学院生を取りません。
「!」の印がついている教員は、特記事項があります。
サブコース 氏名 部局 URL E-mail 研究内容
A4 岡本 徹 物理学教室 http://dolphin.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ okamoto[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 低次元電子系を中心とした物性実験。液体ヘリウム温度から希釈冷凍機を用いた極低温にいたる温度領域において、半導体二次元電子系や金属単原子層膜を対象に、量子ホール効果や超伝導をはじめとする量子現象の解明や新奇現象の探索を行っている。特に強磁場中の電気伝導特性や走査トンネル顕微鏡を用いた電子状態の観察などに興味をもっている。
A4 北川健太郎 物性研究所 https://kitag.issp.u-tokyo.ac.jp kitag[at]issp.u-tokyo.ac.jp 固体中の電子が織りなす磁性や超伝導の新しい秩序形態の発見を目指している。アプローチとして新しい無機化合物結晶を探しだす他、最先端の複合極限環境下実験手法で物性を制御し新量子相を発現させている。後者では、極低温・超高圧・強磁場下における精密な実験(磁場方向制御のマクロ及び核磁気共鳴測定)により固体中の磁性不安定点・量子臨界点近傍の物性を電子スピンの秩序構造とゆらぎの両面から明らかにした上で開拓していく。
A4 金道浩一 物性研究所 http://kindo.issp.u-tokyo.ac.jp kindo[at]issp.u-tokyo.ac.jp 「強磁場の開発とそれを用いた磁性研究」 夢の非破壊100テスラマグネットを世界で最初に作り、人類未到領域の物質科学を開拓する。特に、我々の研究室では「量子スピン」や「強相関伝導物質」を始めとした磁性体を中心に強磁場中の振る舞いを調べている。この非破壊100テスラが成功すれば、磁性体についての多くの謎が解け、あるいはスピンの量子的な振る舞いが明らかになると考えている。
A4 小林研介 知の物理学研究センター https://meso.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ kensuke[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 半導体や金属を微細加工して作製された人工量子系における様々な現象、中でも、量子多体効果や非平衡現象に注目して研究を行う。特に、高精度かつ定量的に量子輸送過程を観測・制御し、これまでに不可能であったような実験に挑むと同時に、新しい現象の発見を目指す。
A4 近藤 猛 物性研究所 http://kondo1215.issp.u-tokyo.ac.jp kondo1215[at]issp.u-tokyo.ac.jp 角度分解光電子分光はバンド構造を可視化できる強力な実験手法である。当研究室では、この技術をベースとして、バンドが持つスピン構造を選り分け(スピン分解)、さらには、電子系の非平衡ダイナミクスを時間軸で追跡する(時間分解)ことで、多彩な新奇電子物性を開拓する。さらには、ヘリウム3クライオスタットや極限レーザー光源を用いて、最低到達温度及びエネルギー分解能で共に世界最高性能となる角度分解光電子分光装置を開発し、フェルミ準位極近傍で生じる微細な電子構造(超伝導ギャップや素励起カップリング構造)を解明する。
A4 酒井明人 物理学教室 https://www.nakatsuji-lab.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ akito[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 電子相関は非自明な電子状態を引き起こすことがある。相互作用する1次元電子系における朝永・ラッティンジャー液体が有名な例であるが、3次元系でも準粒子描像が成り立たないStrange Metalが現れることがある。低温の状態がなるべく単純なハミルトニアンで記述できるような理想的な系を探し出し、比熱、磁化、電気伝導、熱輸送、磁歪など多角的な測定を行なうことで、エンタングルメントにより引き起こされる特異な量子状態の発見を目指す。
A4 島野亮 低温センター http://thz.phys.s.u-tokyo.ac.jp/index.html shimano[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp レーザー光を用いた固体中の電子の集団に創発する量子現象の探求、未知の量子相の探求。マクロな量子状態の光制御、光による新たな量子相の創発を目標とする。対象物質は、超伝導体(銅酸化物高温超伝導体、鉄系超伝導体、金属超伝導体)、強相関電子系、半導体電子正孔系、ディラック電子系等多岐に亘る。このために、可視光の超短光パルスからテラヘルツ波周波数領域の電磁波パルスまで、広い光子エネルギー範囲の先端光源開発、超高速時間分解レーザー分光法などの観測技術の開発を並行して進めている。
A4 高木英典 物理学教室 http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/takagi_lab/ takagi[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 固体、特に遷移金属酸化物中の絡み合う電子(相関電子)が創成するエキゾチックな量子凝縮相を現実の物質の中に探索・実現する。同時に相形成の物理を解明する。現在、高温超伝導、量子スピン液体、非自明なスピン・電荷秩序、トポロジカル絶縁体、などに具体的興味の中心がある。舞台となる物質を自ら開拓すると同時に、電子輸送現象、熱物性、量子ビーム回折・散乱などのプローブを駆使して、ナノの世界での相関電子の静的・動的自己組織化構造を明らかにする。
A4 徳永将史 物性研究所 http://tokunaga.issp.u-tokyo.ac.jp/ tokunaga[at]issp.u-tokyo.ac.jp 強相関電子系を中心にスピン自由度が格子、電荷、軌道、電気分極などの自由度と結合した系における磁場誘起相転移を研究する。強磁場による結晶の対称性変化や、電気分極などの精密制御を行い、多自由度結合系の根源的理解を目指す。そのためパルス磁場下における高速イメージングや各種熱力学量の精密測定など世界に先駆けた測定手法の開発を、物性研究所の金道研究室と連携して展開する。
A4 中辻 知 物理学教室 https://www.nakatsuji-lab.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ satoru[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 物性研究の大きな潮流を先導するのは、新しい概念の創造であり、それを具現する量子物質の発見です。この原動力となっているのが、理論的な洞察に基づいた物質探索とその合成であり、世界最高精度の物性測定技術です。中辻研究室では、こうした独自の量子物質とそのデバイス構造をデザインし、様々な環境での精密な物性及びスピントロニクス測定を自ら行うことで、新しい物理現象とその背後にある物理を開拓しています。
A4 橋坂 昌幸 物性研究所 https://hashisaka.issp.u-tokyo.ac.jp/index.html hashisaka[at]issp.u-tokyo.ac.jp 超伝導体や分数量子ホール系などの量子多体系の特異性は、その素励起の性質としてひときわ鮮やかに観測される。例えば分数量子ホール系の素励起(準粒子)は、素電荷よりも小さな分数電荷を持つ。またこの準粒子は、ボーズ統計・フェルミ統計と異なるエニオン統計を持ち、トポロジカル量子計算への応用が期待されている。本研究室では、量子多体系の素励起の観測・制御により、新奇な量子技術の確立を目指す。
A4 長谷川修司 物理学教室 http://www-surface.phys.s.u-tokyo.ac.jp/top.html shuji[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 半導体、金属、トポロジカル絶縁体などの結晶表面や、その上に形成される原子層、原子鎖やクラスターなどのナノメータスケール構造体について、原子配列、電子/スピン物性、機能特性などを多角的に研究する。具体的には電子バンド状態、電子・スピン輸送特性、光学応答、相転移などを、電子回折・顕微鏡、走査トンネル顕微鏡・分光法、光電子分光法、微視的4端子プローブ法、分子線エピタキシー法、集束イオンビーム加工法などの実験手法を駆使して研究する。1原子層の超伝導やキャリアの後方散乱の抑制などを最近発見した。
A4 林 将光 物理学教室 http://qspin.phys.s.u-tokyo.ac.jp/jp/index.html hayashi[at]phys.s.u-tokyo.ac.jp 電子スピンが誘起する物理に関する物性実験。原子層レベルで制御した薄膜ヘテロ構造において、スピン軌道相互作用が生み出す新たな物理現象を探索・解明する。将来的に量子情報技術に展開できる磁性、伝導、光応答などの物性に関する研究を行っている 。
A4 松田巌 物性研究所 http://imatsuda.issp.u-tokyo.ac.jp/ imatsuda[at]issp.u-tokyo.ac.jp 高輝度放射光及びX線自由電子レーザーを用いた新しいX線分光法を開発し、単原子層及び表面/界面系を対象に新奇量子物性や物質の機能性を研究する。ディラック電子系を成す新規Xene(ボロフェンなど)や2次元金属化合物シートなどを合成し、キャリアやスピンのダイナミクスを追跡している。また原子層触媒で進行する表面化学反応についても軟X線オペランド分光法で直接計測し、化学物理の視点から反応機構の解明にも取り組んでいる。包括的な教育を目指し、X線だけでなく陽電子などの量子ビームの協奏的研究も推進している。
A4 村川智 低温センター http://www.crc.u-tokyo.ac.jp/research/murakawa murakawa[at]crc.u-tokyo.ac.jp 超低温でヘリウムに現れる超流動を中心とした量子液体の研究。超低温で現れる超流動は量子統計性が物性を支配しているため、量子液体と呼ばれ、その中でも特に近年注目を集めている、トポロジカル超流動体である超流動ヘリウム3B相の表面に現れるマヨラナ状態の探求や、制限空間に閉じ込めた液体ヘリウム4に現れる局所的ボースアインシュタイン凝縮に取り組む。
A4 山室修 物性研究所 http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/labs/neutron/yamamuro/ yamamuro[at]issp.u-tokyo.ac.jp 中性子散乱、X線回折、熱測定、誘電率(伝導度)、粘弾性測定などを実験手段とした複雑凝縮系の化学物理の研究。具体的には、ガラス、過冷却液体、水、クラスレート化合物、イオン液体、水素伝導体、単分子磁石などを対象としている。「構造」、「ダイナミクス」、「熱力学」の3視点から複雑な現象・物質に 内在する本質(単純な原理)を明らかにしようとしている。
「*」の印がついている教員は、理学系研究科(修士課程)の大学院生を取りません。
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