世界最高の空間分解能を持つ中赤外顕微鏡を開発

研究成果 2024/04/19

東京大学大学院理学系研究科の玉光未侑特任研究員(研究当時)、戸田圭一郎特任研究員、福島誠人大学院生、井手口拓郎准教授は、約100ナノメートルの世界最高空間分解能を持つ中赤外顕微鏡の開発に成功しました。中赤外顕微鏡は、可視光を用いた通常の光学顕微鏡では捉えられない分子振動の空間分布を調べることができる特殊な顕微鏡ですが、空間分解能が通常の光学顕微鏡に比べて約10倍程度低い(数千ナノメートル程度)という原理的な欠点があります。そのため、細胞の観察など、細かい構造を見るのには不向きです。本研究では、原理限界を大幅に超える約100ナノメートルの空間分解能を持つ中赤外顕微鏡を開発し、細菌内部の生体分子の分布を観察することに成功しました。この技術により、微細な構造を持つ物質の非破壊、非標識、非接触での分子振動イメージングが可能になり、生物学、医学、材料工学などの分野での幅広い利用が期待されます。

詳細については、以下をご参照ください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加