極端に柔らかい粉体に新しい剛性転移を発見

研究成果 2024/12/03

東京大学大学院理学系研究科のSamuel Poincloux外国人特別研究員(研究当時、現:青山学院大学理工学部助教)と竹内一将准教授による研究グループは、粒子の変形特性が集合体の流動性転移を本質的に変えることを明らかにしました。

本研究では、大きく変形可能な粒子のモデル実験系として、シリコン製のリング状の粒子を製作し、剪断装置内に多数充填して周期的な剪断を加えました。剪断に伴って粒子が運動し、変形する様子を観察して、画像解析によってさまざまな特徴量を解析したところ、高密度では粒子が変形によって周囲からの影響を吸収することで集合体が固化する、新たな剛性転移が起こることを見出しました。粒子どうしの相互作用を実験およびシミュレーションから決定し、変形と摩擦の相互効果に基づく転移の機構解明にも成功しています。本成果は、粒子の変形特性が集合体の剛性機構を本質的に変える可能性を示しており、生体組織や土壌などの力学特性の理解へ貢献が期待できます。

詳細については、以下をご参照ください。

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