光で分子を振動させて、細胞の形態と分子分布を同時に見る光学顕微鏡を開発

研究成果 2020/04/21

ラベルフリー顕微鏡(生体分子を生きたままの状態で観察できる顕微鏡)には、細胞の形態を詳細に測る定量位相顕微鏡と、生体分子の分布を測る分子振動顕微鏡の大きく2種類があります。しかし、それらの顕微鏡では“細胞の形態”もしくは“分子の分布”のいずれか一方の計測しかできませんでした。東京大学大学院理学系研究科の井手口拓郎准教授らは、可視光で高解像形態画像を計測する定量位相顕微鏡技術と、赤外光で分子振動を計測する分子振動分光技術を融合した新しいラベルフリー顕微鏡(赤外フォトサーマル定量位相顕微鏡)の開発に成功しました。この新しい顕微鏡技術は、細胞を破壊することなく、従来困難であった細胞の詳細な形態情報と分子分布情報の同時計測を実現できるため、医療や生物学における新たな細胞計測ツールとして利用されることが期待されます。

詳細については、以下をご参照ください。

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